「平家大いちょう太鼓」の子どもたち

毎週木曜日の夜は、松尾地区の「平家大いちょう太鼓」の練習日です。6時半前になると、松尾小の子どもたちと大人がぞろぞろと、大いちょうふれあいセンターに集まってきます。

昨日は新年あけての叩き初めでした。お正月の楽しい気分の子どもたちも、太鼓の先生ゆうじさんのお話が始まると、ぴっと姿勢を伸ばして聞いています。

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小学生以下の小さな子も参加していますが、練習は本格的。始めに、正確に長く大きく叩けるように、しっかり打ち込み練習をします。大きな子にはより完璧に、小さな子にもその子の目標を越えられるように、ゆうじさんは子ども一人ひとりを見ながら声かけをしています。

みんなで作る練習

基礎練習の後は、子どもだけで演奏する曲の練習。今日は、5年生のゆうすけくんが6年生のりょうじゅくんに、リズムを教えてもらっています。「りょうじゅくんが中学生になったら自分が子どもの中心になるんだ」という気概もありゆうすけくんはやる気に満ち溢れていますが、なかなか思うようにリズムが刻めません。竹の太鼓から大太鼓への打ち換えの時に、どうしてもリズムが崩れてしまい、何回もやり直します。見ていたりょうじゅくんは、自分がどうやっているか、身振りも含めてたんたんと告げます。ゆうじさんは「あせらんでいいよ」と伝えます。

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しばらくゆうすけくんの一人練習が続きます。小さな子たちは後ろでその様子を見たり、静か~に遊んだり。そのうちに、りょうじゅくんが小さな子たちに、ゆうすけくんがやっているよ、と目くばせで伝えて、子どもたちはまたゆうすけくんを見始めます。

ゆうすけくんが慣れたところで、またみんなで合わせます。これもなかなか合わず、何回も同じところをやり直します。でもゆうすけくんも、小さな子たちもめげません。なんとか合ってきたところで、終了の時間になりました。「できるようになるから」とゆうじさんがゆうすけくんに伝えて、終わりの挨拶をして子どもの練習は終わりです。

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大人と・子どもと・太鼓の素敵な関係

私が初めて太鼓の練習に参加した時は、指導の厳しさに驚きました。町の子どもであれば、すぐに嫌になってしまうだろうな、、と内心思いながら見ていました。でも、子どもたちは太鼓が大好き、太鼓をやっている大人が大好き、その証拠に、どんなに厳しく言われても、太鼓の時間が終われば、大人たちに寄って行って遊んでもらい嬉しそうにしています。

普段から愛情をたっぷり感じているからこそ、そして太鼓が大好きだからこそ、この厳しさを自分のこととして受け止められるんだなあ、、としみじみ感じ、ここで育つ子どもたちをうらやましく思ったのです。

「平家大いちょう太鼓」は椎葉村内外のイベントへの出演も多く、時には土日の太鼓出演が続いて売れっ子スケジュールのような時もあります。その活躍は、子どもたちのお父さんお母さんの日ごろからのサポートあってこそ。自分は太鼓をしなくても、忙しい中、子どもたちの練習を見学し、送迎をし、子どもたちが太鼓を継続できる環境を用意しています。

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(松尾神楽祭りでの演奏披露)

小さいころに太鼓をしていて、村に戻ってきて太鼓を再開した若い人たちもいます。「昔はもっと厳しかった」と笑いながら話すなつみさん。「くそーって思って乗り越える気持ちを持ってほしいから」とのこと。

子どもが私の先生

子どもの成長はあっと言う間。この子どもたちが太鼓を通していろいろな経験を積み、自信を持って大人になっていく姿が思い浮かびます。私は、子どもたちの練習姿を見るたびに、「この子たちが私の先生だな」と感じ、一緒に練習できる今、自分も精進せねばと励まされています。

今年も「平家大いちょう太鼓」の活躍が続きそうです。

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(練習後は、いつもきゃっきゃとおいかけっこタイム)

椎葉村

椎葉村

宮崎県北部広域行政事務組合

日本三大秘境の一つ、椎葉村。 広大な村の面積の96%が森林地帯であり、残りの斜面を家や田畑として利用してきた村の人々。山で生きる知恵と相互扶助の文化が暮らしに色濃く残る地域です。 10の地区からなり、それぞれ景観、言葉、人の性格に特徴があって、合衆国のような村です。 自然の恵みを活かしながら、暮らしと仕事を成り立たせてきた椎葉の人は、たくましく賢く、器が大きいです。都会では感じにくい、「人に支えられていること」を日々実感できるのが、椎葉での暮らしです。

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