地方移住を検討している方へ、田舎の暮らし方ブログ

Powered by 地球の歩き方

夢は「百一番目の名山」
つくば市 宝篋山開発

3_つくば_宮川.jpg▲自分たちの手で立てたルート地図を前に、登山客に宝篋山の魅力を解説する東郷さん
=つくば市小田の宝篋山登山口で2017年11月7日

「いつかは東の宝篋(ほうきょう)、西の高尾」。そんな掛け声で茨城県つくば市小田地区の人たち自らの手で観光開発に取り組んでいる山がある。

宝篋山はつくば市の北東部に位置する標高461メートルの低山である。複数の登山コースがあり、ゆっくり歩いても片道90分程度。登山道に土産物屋や休憩所はないが、その分本来の山歩きを存分に楽しめる。頂上からの景色はまた格別で、関東平野、霞ケ浦を一望でき、筑波山の眺望も息をのむ美しさ。

宝篋山の歴史は古く、鎌倉時代の名門御家人小田氏や社会福祉活動で活躍した高僧・忍性( 1217~1303年) と深い関わりを持つ。30もの寺院があったとされ、 現在も地蔵や石塔など一部の石造物が頂上や麓に当時のまま残されている。

麓にある小田地区在住の東郷重夫さん(68)は約20年前、地元の先輩たちに誘われ「小田の歴史を語り継ぐ会」に参加した。そこで歴史の深さに興味を持ったという。登山道の開削に乗り出したのは15年ほど前。4、5人で始めた取り組みだったが、観光地としての未来が見えず去っていく人もいた。

現在では協力者も増え20人ほどに。宝篋山整備隊として、登山道の整備活動や登山者の案内所の運営に当たっている。口コミで山の魅力は広まり、当初は1日に2、3組ほどだった登山客が、今では休日ともなれば宝篋山小田休憩所の70台分ある駐車スペースが満車になってしまうほどだ。活動はボランティアで、運営費は募金や寄付金でまかなっている。

東郷さんは「観光客の誘致を通して地元地域の活性化につなげたい」と夢をふくらませる。観光客が増えれば、地元も大いににぎわうはず――。東郷さんの口調からは熱く郷土を思う心をひしひしと感じた。【宮川宏行、写真も】

3_つくば_宮川.JPG執筆者:宮川 宏行
1985年12月つくば市生まれ。研究学園都市、宇宙開発研究で有名な市。つくば市商工会青年部の一員として地域おこしに取り組む。その他、北条まちづくり振興会や消防団として地域に密接に関わる。
http://www.flower-fiore.jp/

特集