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JAPANブランド強し!多言語行き交う香港でも「木をステキと思う気持ち」は世界共通。

"四代目"材木女子の TOUCH WOOD! VOL.3

海外経験ゼロの海外チームがコネなし・カネなし・やる気のみで海外展示会へ。

前日の設営を終え、EXPOの朝は、ホテルから会場まで二十分ほどの距離がとても混んでおり会場に近づくにつれ、人の流れが太くなった。香港人はとにかく歩くのが速い。エスカレーターのスピードも速い(人の量に対して危ないのでは、と思うほど)。また病気になる前の漢方習慣である「未病」の考え方を大事にするあたり、効率を求める合理的人種なのだろう。

展示会場.jpg

EXPO内では十五社程のものづくり中小企業が出展したジャパンブースの一角(ほんとにブースとブースの合間の微妙なスペース!)に私たちは出展し、極狭の空間に一枚板を五枚も展示した。

そして「日本らしく」を全開でPRするように、とのアドバイザーの助言をバカ正直に受け止めて浴衣と甚平に着替えて登場したのは、ジャパンブースの中でもうちだけだった。あれっ?というこの時の気恥ずかしさは、今でも鮮明に覚えている。

インドネシアのお客様と.jpgのサムネイル画像

しかし実際にEXPOが始まると、浴衣効果は抜群だった。今時浴衣など海外でも売っているのに、浴衣と写真を撮りたいと多くの人が訪れてくれ、ついでに板を「チラリ」と見て行ってくれる。あんなに見ず知らずの多国籍の人と肩を組んでツーショットを撮ったことはない。ランチの時もすれ違うイスラム系や隣のスペイン系と写真を撮り、名刺交換した。同行した男性社員も同じく甚平効果か、ツーショットを求められていた。が、彼の場合はどの外人さんからも「後ろを向け」と言われ、一人は前向き、一人は後ろ向きの不思議な構図。というのは甚平の背中にある大きな「大将」という漢字が目当てだったようで、顔が映らず思い出の写真としては今一つだった。

甚平と狭いブース.jpg

何はともあれ、このような「ついでに板」状態でもブースへの集客が割とでき、流石アジアのハブと言われる国だけあって、中国、台湾、インドネシア、フィジー、フランス、スウェーデン、モロッコ、UAE、カナダ、アメリカなど多くの人に興味を持ってもらうことができた。「僕は業界が長くて木には少しうるさいんだ」なんて言ってきた外人にも「こっちの彼(ケヤキ)の方が業界が長いよ、三百歳なんだからね!」というと案外ウケた。日本ではザラにあるこれ程の樹齢の木は業界が長い彼でも目にしたことがなかったらしい。香港は殆ど木のない国だからか、アジア人のくせに身振り手振りで大げさに反応してくれ、アーティスト、店舗オーナー等からも案件を多数ゲットした。

慣れない海外出展と、朝九時から夜七時までの開催時間(長く間延びする!)のため、香港を楽しむ物理的・精神的余裕がなかったのは残念だが、ランチで香港の食文化に少しだけ触れることが出来た。炭水化物といえば「お粥・炒飯・ラーメン・出前一丁」から選ぶようになっているなど、何故かあの「出前一丁」をやたらと指名食いするのが香港人の性質のようだ。現地人によると普通のラーメンより「少し高級で美味い麺」らしい。日本よりはるかに多種類のフレーバー展開を誇り、「出前坊や」のラッピングバスが街を走っているところなど、恐るべし某メーカーのブランディング技術である。

根強いJAPANブランドの後押しを受け、比較的グローバル人材へ向けてPRできる香港は、初めての出展には良い場所だったように思う。三日間のEXPOが終わる頃には数件の商談が成立していた。と、興奮気味で終わったのは良いが、鬼のように忙しい撤去・梱包作業をたった二時間で終えなければならず、名刺や文房具袋が板と一緒に船便(一か月後に日本に届く)に紛れてしまった。結果、お客様へのお礼メールが一か月遅れるという、私たちらしい痛恨のミスで、ほろ苦い思いながら初の海外遠征を終えた。

プロフィール

プロフresize.jpg吉田香央里(よしだかおり)
古材倉庫 ヤマガタヤ産業株式会社 取締役
1984年岐阜県出身。建材メーカー勤務後、父の材木屋にUターン就職。木に魅せられ、世界中に「木の美しさを伝えたい」と活動中、地方で働くジモト女性「ジモ女」としてNHKに取上げられる。お酒と野球が好きなおっとり系旦那と動物マニアの息子に恵まれ、大好きな木に毎日触れる田舎暮らしを満喫中。

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