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Vol.7 愛媛県 森田 健嗣さん
「縁側」で自然と人との関わりを楽しむ

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Vol.7 愛媛県 森田 健嗣さん

地域おこし協力隊として愛媛県松山市浅海(あさなみ)へ赴任し、古民家で生活を始めて三ヶ月経ちました。

私は宅地建物取引士として前職で宅地開発や新築住宅の販売などに携わっていました。大きなお金が一瞬で右から左へ動くため、不動産開発や販売は時に麻薬のような快楽に。しかし、すでに住宅ストックが飽和状態にあるのに、これから先も新しい住宅を作り続けていくと、増え続ける空き家はどうなるのか、新しいことがいいことなのか、疑問に思いました。

そんな時に愛媛県松山市浅海という地域にご縁を頂きました。開発業務に携わってきた私にとって、景観を壊す中途半端なビルがなく、いぶし銀の瓦で統一された街並みはとても魅力的に映りました。

現在は、築約五十年の空き家を借りて暮らしながら、土日にイベントなどに参加して地域の魅力を収集し、ブログやフェイスブックで情報発信をしています。また、観光ボランティアガイドの経験を活かして、「浅海の古墳と絶景を巡るまち歩き1万歩」という企画を始めました。

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▲ 古墳と絶景を巡るまち歩き1万歩

 

「縁側」で自然と人との関わりを楽しむ

不自由さを楽しむゆとり

私はマンション暮らしに慣れていたため、古民家に住んで当初思ったことを正直にいうと、汲み取り式のトイレに戸惑い、電気の故障や蜘蛛の巣の除去など不便の連続でした。都市では数分おきに来る電車がこちらでは一時間に一本しかないので、時間の使い方にも戸惑いました。車中心の社会なので、車を持っていない私は完全な買い物難民に。買いだめすることやネット通販を使用することでカバーしています。

でも、ブログを見て下さる地域の方から喜びや励ましの声や、野菜やおかずなどの差入れを頂いたり、困っていることを伝えるとそれをすぐに解決して頂いたり。そういった浅海の地域の方のやさしさや温かい声が活動とブログ執筆の原動力になっていると思います。

浅海には本屋がないので、各自が持っている本と蔵書を交換できる「リレー本棚」という企画を起こしました。そのとき、三百冊近い寄付本が集まったことが、挫折しかけていた自分にとって大きな励みになりました。

R0022452 (4).jpg▲ 森田さんの企画した「リレー本棚」。読まなくなった本を持って来て、棚にある本と交換できる。読み終わった本はまた交換しても良いし、ずっと持っていても良い。

自宅の中で、特に気に入っている所があります。

それは、最近の日本の新築住宅ではほとんど見られなくなった「縁側」です。時々、地域の方がここに差し入れを置いてくださったり、ここへ座って雑談したり。この縁側に内と外を隔てる緩衝地帯のような役割があるのだと思います。地域の方に教わりながら、庭に家庭菜園も作りました。縁側に座って野菜の成長を見守り、これからの季節、鍋の具材にできるのは大きな喜びです。

20170317131612-5c25cbb66e4f1dc6282cfd98fc15404ce8d604d9.jpg▲ 地域の方と繋がる場であるお気に入りの縁側

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▲ 手作りの畑

20170317132250-4fffff466c979d378c7a50209b5520805b408161.jpg▲ 作った野菜

また、家の裏にすぐ海岸があり、そこから見える夕陽は言葉を失うほど綺麗です。その自然から得られる喜びが古民家に住む不自由さを忘れさせてくれます。

都市では効率と利便性の陰で失われてしまったものが、ここの古民家には残っています。その不自由さを楽しむゆとりを地域おこし協力隊の任期中に見つけて、これからもブログで伝えていきたいと思います。

また、浅海は四国八十八ヶ所霊場のお遍路さんの通り道になっており、歩き遍路をされる方が多いので、これから空き家を利用して遍路宿をやってみたいです。魚釣りや海水浴、登山、古墳巡りなども楽しめるので、英語を活かして観光に力を入れ、海外のインバウンド需要を浅海に取り入れることが当面の目標です。

20170317132357-ecb41db09dac18af5e53b692b3c429a8acadc7ee.jpg▲ 自宅裏の夕陽

出典元:ジャパトラ(一般社団法人住まい教育推進協会

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森田 健嗣(もりた けんじ)
広島県広島市出身。41歳。
北九州市立大学卒。宅地建物取引士。
宅地開発・新築住宅の販売、空き家調査業務などを経て平成28年8月から松山市浅海地区地域おこし協力隊員に。趣味は旅行。古民家に居住しながら、地区の魅力の開拓と二か国語で情報発信に取り組んでいる。
ブログはこちら。
(日本語)http://ameblo.jp/asanami-matsuyama/
(English)https://asanami.wordpress.com/
古墳まち歩きに関するお問い合せはこちら。
E-mail:asanami_kofun@yahoo.co.jp

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