長野県辰野町は、古民家修繕DIYの先進地だった!

長野県辰野町は最近、「人口の社会増」が起きていることでも知られています。社会増とは、地方自治体への転出者を転入者が上回る現象をいいます。その理由として、土地が安い、人がよい、自然に恵まれている、都市からのアクセスがいいなどが挙げられますが、何よりも「移住定住対策に町が力を入れている」ということがあります。辰野町で行われている古民家修繕DIYのイベントに、実際に参加してみました。

イベントに実際に参加してみました

最近、よく耳にする「DIY」。これ、実は英語で「Do it yourself.」の略であり、専門家ではない人が自分で修繕などを行うことを指します。

11月10日、町内で古民家修繕DIYイベントが開催されていたので、うかがいました。

家を一部壊す作業の際、危険があるので、ヘルメットとマスク、軍手をお借りし、参加しました。

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大工さんが天井をはずすと、一気に天井がはずれると同時に大きな砂ぼこりが巻きあがりました。思っていた以上に危険がともなう作業で、場合によってはゴーグルも必要かもしれません。

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この家のオーナーは野口淳さん(35)と真由美さん(36)のご夫妻。淳さんは今年11月に移住してきたばかりで、以前は都内でバスの運転手をしていました。もともと長野県に移住したいという気持ちがあり、夫婦で長野県内をいろいろ見て、直感で辰野町に決めたといいます。

「家ありきで、住む場所を探しました。1階はすでにリフォームされていたので、2階だけ修繕しようと思ったんです。自分で家を作ることで技術も身につくだろうし、町の人とも交流できると思いました」と真由美さんは話します。

ご夫婦は現在、この家の1階で生活しながら、家の修繕を行っています。

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2階は250平米という広さ。床に断熱材を入れて、フローリングにし、天井をはずすという作業にかかる費用はたったの30万円。9日間で完了するといいます。「かかるのは材料費だけ。あとは、昼食を用意し、イベントに参加してくださるみなさんに提供させていただいています」と話します。

淳さんは19日から辰野町で新しい仕事を始めたので、このときはちょうど転職の合間。「将来は民泊をやるかもしれないし、子どもができたら2階で子どもと遊べる。この町に移住したいという人には、この家をモデルルームとしてどんどん公開していきたい」と話しています。

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移住定住促進協議会がバックアップ

なぜ、これだけ安く修繕ができるのかというと、それは辰野町移住定住促進協議会という官民の団体がDIYイベントを開催して参加者を集め、講師代や保険代などを資金的に協力しているからなのです。

この協議会が古民家修繕のイベントを行っており、取りまとめているのは、辰野町から集落支援員として委嘱されている赤羽孝太さん。もともと大工をしていて、その後、一級建築士の資格を取得し、設計事務所の代表をしています。

「どこまでDIYでやるのか、どこを専門家にお願いするのか。その計画を立てるのが大事です」と赤羽さんは話します。

実際に修繕活動にかかわるのは、赤羽さん以外、野口さんご夫婦と講師の大工さん、そして移住定住担当の行政職員や地域おこし協力隊や町内外のボランティアの人々です。

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協議会から出る費用は、大工さんの講師代とイベント保険料、ボランティアが参加する際に必要なヘルメットやマスク、軍手などの消耗品です。

実際に、大工の経験もある建築士の赤羽さんだからこそ、専門家がやらねばならない部分と、経験がない人でもできる部分の判断ができるということなのでしょう。

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ボランティア参加の理由はさまざま

この辰野町移住定住促進協議会が行う古民家修繕DIYは、2016年に始まったばかりで、実は野口さんのお宅は4番目の事例なのです。

最初に修繕したのは、同町の喫茶店「農民家ふぇ あずかぼ」で、今回、こちらも訪れてみました。

落ち着いた雰囲気のたたずまいの喫茶店です。

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中は洋風と和風が混ざりあったようなおしゃれな空間。天井を取り外して、屋根が見えるので、空間が広々としており、デザイン的にもステキです。

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店主は、塩尻市出身の山浦祐貴さん。2016年に辰野町に引っ越してきました。「もともと身体が弱く、身体によい料理であるマクロビを学んでいたんです。辰野町に移住し、マクロビのお菓子をお出しする喫茶店をやりたいと思いこの古民家を見つけ、町に相談したところ、辰野町移住定住促進協議会のDIYイベントを紹介されました」と話します。

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辰野町が古民家修繕DIYを、町報などで告知しました。DIY期間で述べ250人もの人がイベントに集まり、ボランティアで修繕を手伝ってくれたといいます。

「やはり、町が間に入ってくれるイベントというだけあって、信用があったんだと思います」と山浦さん。

「DIYのことを学びたいとか、地域の人と交流したいとか、参加の理由はざまざまのようです。イベントを通じて、開店前に店のことを町の人に知ってもらえたという点でも良かったと思っています」と話しています。

このような移住定住の対策に町が力を入れているということもあり、現在、移住者が増えているといいます。

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依頼するには条件があります

ただし、辰野町移住定住促進協議会に依頼し、古民家の修繕をするには、一定の条件があります。

そもそも町のPRとして修繕イベントを行っているので、「この町に定住する人で、メディアの取材などに応じ、家の中を撮影することを基本的に拒否しない」ということのが条件なのです。

なので、家を写さないでほしいとか、写真に撮られたくないなどプライバシーを気にする人は、アドバイスをもらって自分でDIYを行うか、すべて業者に任せたほうがいいかもしれません。

辰野町では、町が古民家修繕DIYに力を入れているということもあり、実際に自分でDIYをしている人も出てきているといいます。

長野県辰野町に広がりつつある、DIYの潮流。あえて地方で暮らしたい人は、家や生活スタイルにもこだわりがあるのは、当然といえば当然なのでしょう。

敷居が高いけれど、決して不可能ではないDIY。これから田舎暮らしを考えている人はチャレンジしてみるというのも、アリかもしれません。

長野県辰野町の移住定住サイト

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きょなん町地域おこし協力隊シミズ

きょなん町地域おこし協力隊シミズ

千葉県南房総地域

東京生まれ、東京育ち。気候のよい地方の生活にあこがれ、2018年9月から、千葉県の鋸南町(きょなんまち)に移住。東京・目白にある女子大を卒業後、「たくさんの人と出会いたい!」という好奇心から、10年間、新聞社、雑誌社で記者の仕事を経験。忙しすぎる生活に疑問を感じ、一般社団法人に転職するも、2016年、経営難のため退職。「人生何があるか分からない」ことを思い知り、大学の短期カリキュラムに入学。生き方を模索する。ローカルライフに興味を持つ中で、地域おこし協力隊という制度があることを知り、鋸南町に応募、思わず採用される。アラフォー過ぎ。なぜか独身。さびしいはずもなく、人生を謳歌中♪ 都会の女性が単身で地方に移住し、体験したこと、日々考えることをつづっていきます。

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